ジャニーさんが、2019年7月9日に天にのぼられて。
夜中11時過ぎ、12時より前に、ニュース速報のテロップが入って。たまたまチャンネルを合わせていたNEWS ZEROは、その後20~30分くらい、ずっとそのことを放送していました。翌日のニュースも、そのことを放送していました。
そして剛さんは2019年7月10日、神奈川県民ホールでENDRECHERIのライブステージに立たれていました。
冒頭これまで同様にサングラスで現れた剛さん。客席は音にのりつつ少しだけ神妙さを拭えない空気で音楽を浴びていました。いつものタイミングでサングラスを外した剛さんの目元、両目ともに目頭から斜めに線が伸びていて、目の下は暗く暗くくすんでいて、ああ、と。横たわるそれを目の当たりにして、そのままに素晴らしい音楽が繰り広げられていきます。
MC、一声目。客席がすごくすごく剛さんの言葉に雰囲気に声色に全身をそばだてる中。
ちぃーっす。いやーー.....とうとうジャニーがねー。天国に登ってしまいましたねー、名古屋でクレイジージャーニーって即興で作った曲歌ったりもしたんですけどねぇ。
なんて基本的には普段のMCの雰囲気で、声色で話し始めた剛さん。
それから、倒れられてからの時系列をお話くださいました。
僕が聞いたんは大阪城ホールの時やったんですけど。前ノリしてたんですよ。でも滞在時間2時間いかないくらいかなぁ?ちょっと僕行くわ言うて車で東京戻って。
夜やったんでそっから朝7時までかな?ずっと病室おって、そんでそっから大阪また戻って、寝てないんで楽屋で仮眠取って。
私このときの大阪公演幸福にも会場にいたのですが、まったくまったくそんなことがあられてのステージにはつゆほども感じていませんでした。パワフルで音が乗っていて、1公演だけでもすごくエネルギーが集中してきちんとトップギアに入っているなあ、って浸ったサウンドだった記憶があって。とても驚きました。
名古屋でまだまだ旅は続くって歌ったんですけどねぇ。
昨日はちゃんと会いに行って。ありがとう言うておでこにチューしてきましたよ。初めて社長のおでこにチューしたわけなんですけれどもね笑 これが…(自分の手の甲にキスしてマイクにその音を乗せて、再現してくれる剛さん。違う意味でも心が跳ねる)[ちゅっ]て軽くするつもりがね、[ぢゅっっ]って結構鳴ってしまって笑
僕はもう普通にそれで帰りました。涙を流す人もいたけど僕は普通に。出来ることならずっとそばにいたかったですけど、後輩の子とかきっと色んな思いがあるやろから、それを差し置いて先輩がずっとおるのは笑、それ違うよってジャニ男は言うやろなぁって思ったんで。
そんで家帰って、ジャニーさんは普通に過ごしてほしいと思ってるやろなーと思って、明日ライブやから寝るわー思ってジャニーさんおやすみー言うてベッド入って目瞑ったんですけど、まーなんか寝れないんですよね。それで音楽つくろうかなぁてキーボードの前に座って。で、弾いていたら、僕の感覚なんですけど、右側からぬって腕がね、出てきたような気がして。ジャニーさんだと思うんですけど。それで音楽作って。そんでジャニーさんと書いてたら、なんか普段は思いつかないようなフレーズが思い浮かんで。今日も帰ったらまたブラッシュアップしようかなと思ってますけど。歌詞もつけて、もし出来ることならジャニーズのタレントみんなで歌えたらなって思うんですけどねー。だめなら2人でとかね。やだって言われたら…僕一人で歌いますが笑
2人、具体的なお名前は出なかったけれど、きっと光一さんとだろうなぁと私は思いました。
それでスタッフにクマ凄いですよって言われたんやけど、まあ隠すのもなあって。ちょっと仮眠して。両目にクマオとクマコ飼って今日はお送りしたいと思いますが。
思い返すと、Partyの時も、はじめに剛さんはいつなにがどんな風に起こっていたかを、笑いを交えながら教えてくださって。私たちがつぶさに知ることのない時間のことを、いつなにがどんな風に起こっていたかを、知りたいと思っていることに剛さんは寄り添ってくださるのだなと思った。話す義務はないことを、それでもその時々の事象と心模様を。きっと辛かったり苦しかったりする過程でもあられるはずなのに。やっぱりそれは愛なのだと思います。とても恵まれていて、そして当たり前に思うものではない愛。
ジャニ男は魂になって自由に色んな所行けるようになったんでね、僕の愛車ー....愛車じゃないな、愛獣です。僕の愛獣で龍がおるんですけど笑、それ今貸してますから笑
こうやってツノ持って(バイクを跨いでいるような体制で、両腕を前に出して、体をグラグラさせながら。ジャニーさんの声色を真似て)『これ乗りにくいんだよ〜』って言ってると思います笑
剛さんと剛さんの音楽とジャニーさんのお話。
僕を音楽と出会わせてくれたのがジャニーさんで、YOUは音楽をやりなさいと言ってくれたのがジャニーさんで。僕の人生9割が音楽なんですよね。お芝居とか踊りとか他も色々やらせてもらったけどやっぱり。
そんでもし僕が例えばロックとかバラードとかをやってここまで来てたらどうなってたんやろなとか考えるんですよね。でもやっぱりねーファンクなんですよね。一回ジャニーさんに言われたことあるんですよ。『YOUは一番人気なのになんでロックやバラードやらないの?!』って笑
ロックとかバラードみたいなんやってたらもっと人気が出てぶわぁー広がってたかもしれへんけど、何でこんなちいちゃい(人差し指と親指で丸を作って)所でファンクなんていうものをやってるんだ、ってね笑
確かに当時は日本でファンクやってる人ってすごく少なかったから知名度も低かった。海外ではもっと広がってて人気やったけど日本ではまだね。
でもそんな音楽やってこれたのは僕がジャニーズにいたからだと思うんです。ジャニーズだからそういうのやり辛いじゃなくて、ジャニーズやったからこそ。僕の中にはジャニーさんのクリエーションが引き継がれてますから。ジャニーさんは人と同じことするの大嫌いやから。新しいことが大好きやから。
昔僕がみなとみらいにWATER TANKを建ててライブやってた時にね、ジャニーさん見に来てくれはって。そんで『このライブの演出は誰が考えてるの?』って言うてきたんですよ。あの時の演出は正直、僕の提案したものじゃなかったんです。
大人の人達がああした方がいいこうした方がいいって言うんで、ファンクやのにそんなんちゃうやんと思いながらも、大人の事情があんねやろなと思ってやってたらジャニーさんがそう聞いてきて。ほんで『僕の考えた物ではないよー』言うたらめっちゃ怒って。
その時にジャニーさんに言われたのが『YOUはものすごくファンに恵まれてるんだよ』って言葉で。『YOUのファンはYOUが今何を好きで何をやりたいのかを知りたいと思ってくれてる。よく分からなくてもただそれを見たいと思ってくれてる。すごく恵まれてるんだよ』って話してくれて。
『だからYOUは自分のやりたい演出でやりたいことをやりなさい』って。多分こういうの、ジャニーさんはアーティスト毎に違うこと言ってると思うんですよ。僕はこう言われて。だからその通りに音楽をやってきました。
世間はさ、『好き勝手やってる』とか『ジャニーズらしくない』とか僕の事色々言うじゃないですか。でも僕がやってきたことは全部ジャニー教科書の一ページ目に書いてあるようなことやから。ちゃんと教えに基づいてやってるんです。ただファンクに関しては別冊やけどね笑
でもさ倒れてからここまでの期間空けて天に昇ったんは、周りの人達が心の整理したり、これからどうするって話す時間を作るためやったんかなって思うんですよね。多分途中で身体から魂抜けかかってまた戻ってって何回かしてたと思うんですよ。
これだけ粘って『もーみんな話すこと話せたでしょ!』って思って、じゃあそろそろ、の昨日やったんちゃうかな。7月9日。なぐ。
凪ぐって昔の言葉があるんですよ。波風が収まる、穏やかになる平和になるって意味。そんな凪ぐの日、7月9日に天に昇ったんはジャニーさんの最期のクリエーションやったんちゃうかなと僕は思うんですよね。社長がこの日に天に行くことによって、これからの未来はもっと明るく平和になるっていう。そんなメッセージなんちゃうかなって。
身体から抜け出して魂になったから、今ジャニ男は色んな所行けるようになったんですよ。僕がこんなこと言ってるのももしかしたらジャニ男がちょっと僕に乗り移ってるのかもしれないですね笑 そのうち髪がくるくるになってくるかもしれない笑
多分魂になってどこにでも行けるようになったから、アーティストとかスタッフさんとかファンの皆さんとか、色んな人の所行ってありがとうって言うてるんちゃうかな。世界中行けるからね。海外にもジャニーズのファンいらっしゃいますから。ワールドツアーしてますよ笑 言語が堪能な人やから。英語やったり中国語やったり色んな言葉使ってね。僕の龍に乗って笑 今日は僕のライブにも来てくれてると思います。
昔ジャニーさんの誕生日に電話した時にね。『おめでとう。今何してんの?』って聞いたら『家にいるよ』って。パーティーとかやってるんかなと思って聞いたら『1人だよ』って言うから、『じゃあ今から僕家行こかー?』言うて。そしたら『いいよそんなの』って言われたけど、誕生日に1人で寂しいやろ思って『今から行くわー』言うて家行ったんですよ。
そんで2人でリクライニングの椅子座って夜景見ながら話して。そん時に『僕のやりたいエンターテイメントを誰も理解してくれないんだよ』って言ってて。こんな人でもそんな風に思うんかってびっくりしてね。
でも今思えば、あれは僕に対する言葉でもあったんちゃうかなって。自分がやりたいと思ってる事を理解してくれないってこともあるって伝えようとしてくれたんちゃうかなって思うんですよね。そんな風に彼は色んなことを伝えようとしてくれたんです。
最近10代20代の人が増えたみたいで....今日どのくらいいらっしゃってます?(ぱらぱらと手が挙がる)あーもう10代20代の人はね、勝手に体動いちゃうから!でも年重ねるほど(マダムっぽく顔に手を添えて)『この曲はなんなの?』ってなっちゃうんでね。頭で考えようとしちゃうんで。『この曲よく分からないけどいいわねぇ〜!』って乗ってくれたらいいです。
ハイヨーの日にアルバムが出ます、と話し、特典のラゲッジタグとワッペンを見せてくれる剛さん(めっかわ…!)。ジャニーさんにちゃんと宣伝しなさいって言われたからね、と一言漏らされて。これまであまりそういったことをライブではされていなかったと思うのですが、そんなシーンもあったり。
でも一個だけ謝りたいことあるなー。僕がしたジャニーさんの物真似が全国に広まってしまったっていう笑 それは謝りたいなー笑 だって会話しててYOUって言うのなんなんって思うやん笑 その口調を真似したら全国に広まってしまって笑 お店とかでその口調で話しかけられることあんねん笑
隣に座ってる人に急に『YOUは今プライベートなの?』とか笑 いや誰?みたいな笑
僕が物真似しちゃったのが流行っちゃったからね笑
でも向こうでもまた広まってると思いますよ笑 『YOUってなんなん?』って笑
こんな風に明るく話してるのをさ、第三者がふざけてるとかあえて明るく話そうとしてるとか勝手に評価くだすんですよ。でも僕は今真面目に彼のこと話してますし、わざと明るくしようとしてるわけでもないですからね。
ここで皆さんに一つお知らせしないといけないことがあるんですけど、ぼく今トイレに行きたいんです笑 これ今歩き回ってるの、我慢してるからなんですけど笑
ちょっとその間なんかやっててもらっていいですか?じゃあこんなフレーズでー...メロディを口ずさむと竹内くんが最初に反応してメロディラインをつくり、あっという間に他のパートも乗っかって音楽が形作られていく。
ん?何?
客 \早く行った方がいいよー!/
早く行ったほうがいい?皆さん知ってます?ぼくSなんですよ。
えーーーww どうもとつよしがなんか格好いいこと言いだしたぞ!トイレ我慢してる身体で!!www
自分に対してドSなんですよ。ギリッギリまで我慢してから行くんです。あー行きたくなってきたなーくらいで行っても宇宙広がらないから。大した感動ないから。あーもう限界っ!ってなってから行ったらもうトイレの空間に宇宙が広がるから。
と謎の自分への負荷をかけて、トイレ中のセッションの指示を出す剛さん。
コーラスは…じゃあ恵子ちゃんが右手挙げたら、トイレの水が流れるみたいな『ウンッ..ジャー』って言うて?笑 そんで左手挙げたら..『カラカラカラカラカラ』やな笑 5回ね!そんでコーラスタイミングいいとこで『お気をつけて』って言うて?笑
そして大真面目にトイレセッションが始まり平然とはけていく剛さんとちゃっかり一緒にトイレに行くスティーヴさん(2人してはけていく様子が可愛い)。
このセッションなんかよーわからんけど素敵だったのですよ、客席、ウ、ジャーの時両手を上から下におろして、カラカラの時は両手くるくるさせる振りつきで。お気をつけて、も、りんさんめっちゃセクシーに言ったりとかおふざけたっぷりで。
ひとしきりセッションしている間におもむろにステージに帰ってくる剛さん。
後からアンコールで、いやー今日めちゃめちゃ暑なるって言われてたのになぁ。暑くなるから水たくさん飲んだほうがええよってお母さんに言われたんですよ。だから普通に『そっかぁ水飲んだ方がええなぁ』と思ってめっちゃ飲んでそんで...。トイレ。普段はあんまり採らないようにしてるんですけど。なんて言う剛さん。ぴゅあぴゅあ
剛「竹ちゃんさぁ、今まであんなファンキーな格好してたのになんで今日普通なん?笑
竹ちゃんがいつもああやから僕もちょっとふざけた方がいいかなと思って今日これ着てきたのによりによって今日普通の笑」
竹「..俺宛にメールが来たんだよ。『今後は水着の着用はお控えください』って笑」
剛「あははははは笑」
竹「俺それ見てさぁ、笑える気持ちと悲しい気持ちが両方グーンって上がって...笑 だからもう普通の格好しようと思って笑」
剛「あははは笑 水着を頭に被ってたからやろぉ?それだけやめればよかったんちゃうの?笑」
竹「いや、俺の中ではあれも含めてで完成形だったの笑 お控えくださいって言われちゃったからもうやめる笑」
剛「そういう所で真面目やねんなぁ竹ちゃん笑 ...僕こんなめっちゃ短いパンツ持ってるからそれ履けば?」
竹「いや...メール来ちゃうから笑 『着用はお控えください』って笑」
剛「ふーん。…後でミーティングしよ。」
このfunky衣装のお話。竹内くんが大人の都合なメールを受け取ってもう着ないと蓋を閉めた時。着たらいいじゃん最高だよと褒め、それでも閉じ続ける竹内くんの様子を見て取り、ステージ上でバックステージで発しそうな簡潔な声音で「後でミーティングしよ」と言っていた剛さん。
それから翌日、じゃあ主役も他のメンバーも皆着たらいーじゃん、僕も着るからねって体現して。塞がった扉をやさしさとつよさで自然に力みなくしっかりと開けられる感じ。ほんと剛さん素敵で素敵で堪らないよ…向こう側のひとでも、ほんとうに凄い方に巡り会えたのだなぁと切々と痛感する。
剛「まあそんな大好きなジャニーさんと同じくらい大好きなものがあって。ホットケーキなんですけども笑 その曲を今から歌いたいと思います。」
と唐突に4 10 Cakeへの流れに繋がって手の振りの説明に。
剛「みんなでここにおっきなホットケーキを作りましょう。だってシェフはみんなやから(キリッ)」
ここでGakushiさんがキーボードでででん♪!と効果音をつける
剛「いやいや笑 そんなデデンとかやらんでいいのよ笑」
と剛くんがもう一回同じ台詞を繰り返すと今度は本当に何もしないGakushiさん笑
剛「いやいや!笑 今のやるとこやん!笑」
剛「てかなんなんその効果音?笑 何を用意してんのよ笑」
Gakushiさんが徐ろに鍵盤を押すと、軽快な音楽が流れだす。笑
剛「なんやねんそれ笑」
Gakushiさん徐ろに他の鍵盤もいくつか押して、最後のは幽霊が出てきそうな不気味な音楽
剛「あーなんか出てくる~~笑」
ここ、ジャニーさんのお話を沢山してくれたあと、4 10 cakeに入る前にGakushiくんのkeyに面白メロディ含め色々入ってるのを聴いて笑う剛さん。この時左右交互に計4回、あー笑ったって感じで目元を手で拭ったのだけど。なんか一瞬剛さん少しだけ涙を目の外に零されたのかなぁと思って。なんだか一部分だけほっとした。
ラストのセッションで、スティーヴさんがボイスパフォーマンスしている時、剛さん向かって左手スティーヴさんの方を向いて椅子に掛けて、脚を伸ばして背中を丸めて深めに掛けながら。いまという時間の中で束の間の安らぎを感じていらっしゃるのか、ほんの少しだけ口角を持ち上げて、薄く薄い笑みにも似た、柔らかい表情をされているようにみえて。いま剛さんのそばに音楽があって、大切な仲間のみなさんがいらして。本当によかったと思いました。逆らえない渦の中でほんのひととき安らいだあの剛さんの表情、一生忘れないかもしれません。これから先また悲しくて堪らないことがあっても剛さんがこんな風に少しでも心を柔らかくできる刹那があるように。どうか。
ここにいるフアンの皆さんに代表になってもらって、僕の言葉で伝えたいんで。ジャニーさんは本当にね、フアンの皆さん一人一人に感謝していると思います。ここにいる一人一人、勿論スタッフさんもやし、それこそここのバンドメンバーにも感謝してはると思う。ジャニーさんは暗い話があまり好きじゃないんでね。あと自分のことに時間割かれるのが嫌いな人やから、多分『僕の事よりYOUの音楽の話しなよ!』って言ってると思います。でも今日くらいは許してよってね。昨日の今日やからフアンの皆さんに伝えたくて。そして本当にフアンの皆さん一人一人、今日ここにいる人にもいない人にも感謝してます。だから僕が代わりにお礼を言います。ありがとうございます。
あと、「もうしじゅう(40)なんでね、僕も。大切な人との別れも経験してきてるんで。ジャニーさんは普通に生活することを望んでいると思うからと話し、時々思い出して、山に登ったら『Youどこにいるのー?!』と言ってやって笑」と。と少しうつむき加減で数回言っていたなと思います。確かに言葉にならないほどにくるしい出来事ではあられると思うのですが、ばりばりと心が砕け散ってしまうような、そんな年齢ではないんだよ。と私たちを宥めるような、ある日と比べて少しだけ乾いた自分を認識し俯くような声音で呟かれていたな、と思います。
剛さんとジャニーさんには本当に言葉では言い表せない確かな関係があって、だからこそ昨日そんな大切な人が天にのぼったその翌日でも、激しく取り乱したりすることなく、こんな風にステージに立たれているのかなと浮かべたりしました(意識の中でも外でも平常に近づけようと気を張っていらっしゃることは勿論言わずもがなあられると思いますが)。Love Fighterやその後の公式コメントを拝読しても、そこには純真で細やかな愛しかなくて。肉体がこの場所から離れても、魂でどこまでもいつまでも繋がっていられる、とポエムや絵空事でなく、心から素朴にまるで当たり前のことのように信じて想って寄り添っていらっしゃるような。それを感じさせる、そんなことがあるお二人だったのではないかなと思いました。
公演の音楽自体も、確かに眠っていらっしゃらないから覇気みたいなものは僅かに削げている側面もあったけれど、それは物足りないとか不完全とかそういった単語は皆無なもので。セッションでもスーパーミラクルジャーニーがさらに音楽としての完成度を増していたり。剛さんの悲しみに寄り添うような落ち着いた音色のシーン(十川さんのkey)もあれば、空を照らすような温かみのある太陽のような時間(ルイスさんのpet)も、コーラスの皆様の天に捧ぐようなフェイクも。とても素敵で素晴らしくて、剛さんと大切な仲間の皆さんとの音楽でした。
同時に剛さんは泣かないと決めたことのように、他者に心配をかけないようにご本人の意識を超えるほどに気を張る方でもいらっしゃるのかなと思うので。どこかではたと、あるいはぷつりとくらい心に行き当たった時に、誰かが何かが剛さんの傍に寄り添ってくださればと思う。それは音楽かもしれないし、愛犬の魂かも、家族かも、仲間かも、身体から離れたジャニーさんご本人かもしれない。誰だか何だかわからないけれど、剛さんが涙したいと思った日があれば心の限りその行為ができたらと思うし、そのきめ細やかな心が、心臓が、冷えて固まって委縮することのないように、心の底から願っています。