The love that breathes

例えば空を見上げるような.

2人が2人であるということ

KinKi Kids CONCERT 20.2.21 -Everything happens for a reason-

2017.12.16&17 東京ドーム 伺って参りました。

 

6月に剛さんが突発性難聴を発症されて、7月のpartyは映像中継で出演されて。10月にテレビ朝日ドリームフェスティバルで151日振りに2人並んでステージに立たれて。その際はMC含めて約60分、8曲。アンプラグド的アレンジでの披露でした。

 

あれからもう少し月日が経って、とうとうKinKi Kidsの冬を迎えました。partyでも光一さんからKinKiでまた冬にお目にかかれたら、という趣旨の発言があられて。この日を迎えました。

結論から言えばたくさんの無理と工夫と修正を積み重ねて、それでも20回目の東京ドーム、そのステージに2人で立ちたいと決めた剛さん、それを微に入り細に入り支えた光一さん。この世界を現実にしたスタッフの皆様を含め、この時間を心から信じ願ったすべてのひとたちが困難の中で成し遂げた2日間だったと思います。

 

今回はオーケストラでの公演ということで、うちわとペンライトを控える旨アナウンスがありました。会場では2日間とも、見た限りどちらもみえることはありませんでした。私たちとお2人はこんな風に信頼関係を築いて歩んできたのかもしれないなと思ったりしていました。

16日、開演前は嬉しい気持ちと剛さんを案じる気持ち、複雑な気持ちをもっていました。partyの前夜はもっともっと胸騒ぎが支配していて、それを2人からのメッセージが解きほぐしてくださったことを覚えています。この日も剛さんは精一杯歌う旨、光一さんは持ち込みに関する発案は自分であるという言葉を更新してくださいました。祈るような気持ちで開演を迎えていました。

ステージはメインステージのみ、奥上段に約100名のオーケストラの方々。健さん、堂島くんも。ステージを包むような白いカーテンが折りたたまれていて、シングル曲タイトルがステージ表面を覆っていました。20年の軌跡だなと思いました。

 

*OVERTUNE

オーケストラの演奏でシングル数曲をメドレーで。演奏されている曲の曲名が他の曲と異なる色に光ります。こんな厚みのある荘厳さもKinKi Kidsの曲は取り込まれず魅力にできるのだなと、ふわぁ、と息が漏れそうになりました。正直初日は音が大きいのでは…剛さんの耳にこれはオーケストラといっても負担なのでは、と思っていました。これも2日目にはお2人のボーカル音とオーケストラのバランス、音の丸みが調節されていて、SONGSで終演直後に見せた改善点を挙げるお2人の光景を思い起こしました。光一さん自身も17日MCで細かい修正に応えてくれて…とおっしゃっていて、これがKinKi KIdsだなぁと改めて感じました。

 

*Anniversary

美しい音色の中、お2人が登場します。白と黒と少しの緑が入ったような、花が咲くような幾何学模様のような衣装。光一さんはスーツに下半身は+後ろに半スカート、剛さんは全身ゆったりと包まれていました。 剛さん、1日目は髪もふんわりさせたりあまりせずまとめ+垂らす、2日目はふわっとボリュームをつけていて、特に2日目のお姿が聖母みたいでした。ヘッドホンは黒。剛さん、初日は毎曲といっても過言で無いほど細かく音の調整を指示していました。2日目はかなり回数減っていたと思います。

この曲は光一さんが独りのステージでKinKi Kidsを守っていた曲の中の1曲で。そういう曲がみんなこのステージでは歌われていて、ああ2人並んで歌える、隣にいるべき人を感じながら歌える、KinKi Kidsにとってもそういう時間が戻ってきたのだと。胸を詰まらせながら拝聴していました。

 

スワンソング

この曲もオーケストラが美しい…。

*青の時代

音が薄くなってボーカルが際立つ瞬間がある曲で。剛さんの歌声は耳の不調を思わせないような、伸びのあるボーカルでした。この曲以外でも、全編を通じて、2日目に比べると初日のほうが2人の声が揃って聴こえたような気がします。個人的には、初日は剛さんが曲のピッチやテンポを正確に追うことで音楽を成立させていて、2日目のほうが自分らしく歌う、そのことでピッチやテンポに異なりが出ていたのかなと思っています。剛さんの歌唱は教科書通りでなくその日その日の感情で変化する歌声だから。2日目のほうが、少しだけ自由に、歌えたのかもしれないなと思っています。

 

*MC

16日

剛さんがやっぱり硬い中、光一さんがいつも以上にちょけて、意図的に楽しくして、剛さんや観客までもを解そうとされていたなと思います。 

・光一さんの「おかえりなさい!」に剛さん「ただいま」。力強い光一さんにフラットな声音で応える剛さん。素敵だなぁ。

・剛さんがpartyで突発ラブの歌詞を急きょつけてと言われ…というくだりで突如剛さんの前に物体飛来。「えっ誰?!」びっくりな剛さん。

・しゅっとしようとしたら鼻水が出ちゃった光一さん(笑)

・♪たとえ~この世が~ が ♪たとえ~どんなに離れてい~て~も~ になっちゃうwめっちゃこぶし入れて歌ってるけど無用にうまいのですけどww

 

17日

MC冒頭に話す光一さんに聴こえない振りで剛さんみずからずいずい寄って行っていて、あー今日は昨日に比べると剛さんも多少ほぐれているのかなってそれだけでとてつもなく幸せな気持ちになりました。

・Topaz Love、なんでこんな難しい曲にしたん~という剛さんと、疾走感を出したかった、キラキラとその中に少し切なさと、という光一さん。2人だったら歌えると思われたということですかね\♡/

・光一さんが真下を見詰めて入場する姿を再現する剛さん。もうめっちゃ下向いてるwww

 

*Topaz Love

「自分たちで作った曲を」と光一さんが話され、2曲続けて。

一部まだメディアに出ていない部分の歌詩も歌唱がありました。「誰か愛するネオンは綺麗」とかだったかな…と思います。ペンライトを持ってアイドルを愛するファンのことなのかなぁ、と勝手に思い浮かべたりしました。最後のパートは生でもやっぱり圧巻で、こんなメロディを生み出せる堂本光一と、すでに出来上がっているメロディを生かし切ったこんな歌詩を宛てられる堂本剛、この2人が2人きりでアイドルグループをしているという奇跡がしあわせで。月間ソングスで光一さんが自分も剛さんも褒めてましたがほんとにそうだよなぁと…。

 *愛のかたまり

何度聴いても美しくて儚くて。この場所でこの曲を歌うお2人を。来年も、再来年も、できうる限り見詰めていたいです。話がそれますが、今回のライブグッズの中に会報フォルダだったり5年日記だったり、なんだか将来を形にするようなものがあって。このファイルがいっぱいになるくらいこれからも2人であってほしいし、25周年を迎えるまでこの5年間を書き留めていきたい。今を生きる光一さんがこういうグッズを出すことにokを出した流れがもしもあったりしたら、なんだか剛さんに暗に将来を誓っているようで。憶測でしかありませんが、そうならいいのにな、と思います。

 

*Time

オーケストラ映えすることに驚いた1曲です。歌詩がね、今の2人を思い浮かべて聴くとすごく胸に刺さります。セトリ入りした理由がそこにあるのか、そのメッセージを踏まえてお2人が選んだのか、分かることはありませんが。 

 *Harmony of December

この曲もオーケストラで聴くと美しくて…。通常の箇所では音の厚みがもたらされる分、最後のパートとか、音が減った時のボーカルの際立ちがいつも以上に美しくて。 

 

*MC

16日

・「お前ら緊張してんじゃねえよ~!」みたいな台詞…ちょけた口調で観客の緊張が伝わっていること・それを解してあげたいこと…光一さんのやさしさが全身全霊で伝わる一言にやられる…(*'△'*)惚

・かっこつけて歌わへんし…でKAT-TUNの真似して歌う剛さん&光一さん笑 いやかっこいい←

・剛さんの服の構造がわからず(片側だけ袖が通っているジャケット)、背中の垂れた部分を持ち上げ「ボタン外れとるで?」を繰り返す光一さん(持ち上げてはぺろん、と落ちを繰り返す。かわいい)

 

17日

もう大概 #またごむ しかない。(喜笑)

・光一さん「昨日の裏話、シャツが上がらないようにつけてるまたごむ、それは私のおいなりさんだ!ってやつ。してるの忘れて、衣装さんが脱がせようとして引っ張ってくれたんだけど、またごむがぎゅーん!て!」www 光一さんのソロダンス(SHOCK!の時かな、片腕ぐってあげるやつのポーズでぎゅーん!ってするやつwww爆笑www もう君後のMCでも光一さん「またごむの話なら2時間くらい話せる」剛さん「SMGOに書けば?」光一さん「じゃあ明日またごむってだけ書いて更新するわ」これほんとに更新したんだよな~!!夕方になってからで、日中ファン界隈きっと忘れてるよね…とか言ってたのにな!笑 できないことをできますとは言わない堂本光一の有言実行

・今度は剛さんの衣装のお話に。光一さん「衣装これどうなってんの?」剛さん「オーバーオール」光一さん「???」剛さん「…つなぎ」光一さん「3文字やん!少ないやん!」まあ確かにwww こうなってんねんと上のジャケットを脱いでオーバーオールのみになって見せる剛さん、光一さんが「ここもレースになってんの!見えへんのに?」と言ってオーバーオールの下に着た黒地のレースを、上のボタン外したところから指で服つまんで覗く光一さん…← その後もぞもぞとジャケットを羽織ろうとするもうまくできず「だれかきせてぇ~!」と平仮名喋り120%でヘルプを求める剛さん…可愛すぎてぐうの音も出ません…(*∩v∩) 「ちょっとだれか~!だれかきせてぇ~!」と引き続き可愛さ全開でステージ中央の簾?ぽいのめくってひょこっと裏にはけていく剛さん(はけるん?!と笑う光一さん)、しばらく出てこないが光一さんがぺろっと簾をめくると結果ひとりでもぞもぞ着込んでいる剛さんが…「だれもおらへんかった」としょぼんな剛さん(ぐうかわ)、「KinKiのMC長いからスタッフさんもみんなはけちゃうんやろねw」という光一さんw

・ツアタイの意味。光一さん「20.2.21の意味は、20周年と21周年の間に2がいるというか。君たちが好きなやつや!」ご名答wそしてネットは見ない(自称)光一さんその情報はどこから仕入れてくるの?スタッフさんですか剛さんですか…?w サブタイトルも俺がつけたというコメントもあり。普段はアルバム名にしてもツアタイにしてもシンプルイズベストで来るくせに、こういう時だけこんなにも謎解きしたくなる記号と直接的な英文を据えてくるなんてさ…なんてひとなのでしょうか堂本光一という御仁…好きです…

  

*もう君以外愛せない

1番は観客の歌唱です。なんというか、party然りこの日然り、光一さんの中でのこの曲の順位がめっちゃ高い。愛への純度が高いというか…。Twitterの楽曲大賞でも新たに高い順位に上がっていたなぁと思い返します。たぶん光一さん、こういうストレートな純愛ソング好きなんだよね。もしかしたら剛さんが自分では作らないような直球の愛情表現を歌うことも光一さん好きなのかもしれない。 恋愛の曲いいよ~!って言ってたことあったなぁと。

・終わった後剛さんも光一さんもすごかった、幸せだったって言ってくださってこちらが幸せでした…柔らかいお気持ちになってくださっていたらこんなにもうれしいことはないのです…(*´ω`) 剛さん「昔のことを思い出した、小学生の時とか」光一さん「KinKiのことじゃないんかい!」w

 

・光一さんお着換え中の剛さんMC。「無理はしてる、けど無理してでも立ちたい意味のある場所」と仰られていました。きっと20回目のKinKi Kidsの東京ドームをご自身の耳のことで頓挫したくないというつよいお気持ちがあられて。それを受け止め具現化される光一さん。そしてスタッフさん皆様、すべてのこのステージに関わる御仁の想いが形になったかけがえのない時間だったと心から思います。

・光一さん「大きな音がでるから剛くん避難!」剛さん「はーい!」とそそくさはけていくやり取りが可愛かった…

*暁

今年もソロパートやります、と光一さんが言ったときに、正直初日は息を飲みました。えっ剛さん何を歌うの、って。 一人で歌う剛さんの画が全く想像できなくてフリーズしている間に光一さんのパフォーマンスが始まった印象でした。始まるとあっという間に光一さんに引き込まれるのですが。筆舌に尽くしがたく、麗しい堂本光一

*SHOCK!

Spiralの円盤でこの曲めっちゃしんどい!ってしんどさのもう一段回上のパフォーマンスをしていた曲をここにあててくる光一さん。光一ファンの期待を含め、フルパワーで踊るパートを作りたかったのだろうなぁと思いながら。それとソロがあることで、剛さんが公演中に休む時間を作ることができると考えたのかもしれないなと。堂本光一の優しさ思いやりと合理的な判断が合わさったステージでした。あれこれ邪推しましたが踊る光一さんはただただ純粋にどちゃくそかっこいい。客席全員スタンディングだったらこれ拳振り上げるんだろな~みんなで…いつかの未来そんな日があってもいいなと思います。そうでなくて着席していても、光一さんの指先足先まで神経の通ったダンスを凝視できるのもそれはそれでしあわせ。

*愛の十字架~promise 2 U~

 16日に歌前に「健さんからこれ歌おうって言われて」と紹介してましたが、まるで堂本光一堂本剛に対する愛の歌に聴こえてみたりした私がいました…←

 

*インスト(PINK/宇宙の雨はね 2人で)

はじめオレンジの照明の下、銀色の椅子とPCが上がった机を見てドリフェス森山直太朗くんの登場を一瞬思い出した。寸劇?と一瞬錯覚しましたがそういうことではなかった。ストリート系のラフな恰好で登場する剛さん。PCからヘッドホンで音楽を聴きながら、始めは椅子に腰かけながら身体を揺らし、立ち上がり、音に乗せて体を動かし、途中降りてきた光の枠に触れ踊り、くるくるとクレーンカメラに上目遣いを向け、時折強い照明にシルエットだけを浮かび上がらせながら踊る、というのが初日の印象でした。一部ものすごく体の中で聞き覚えのあるメロディラインがあって、聴いている瞬間は曲名を思い当てられなくて、けど胸が詰まってさああって目頭が熱く熱くなって、全身がぶるぶる震えた。後から振り返るとそれはPINKの曲の一部が流れた時で、今この環境で「愛をしてる 愛をしたい」と繰り返すこの曲が織り込まれたことに上手く感情を紡げなかった。剛さんの心模様。

2日目は少しだけ落ち着いて舞い踊る剛さんを拝見してあることを浮かべていました(以下とてつもなく個人的な解釈、想像です)。あの降りてきた枠は突発性難聴の暗喩ではないのかなと。音楽を聴いて揺れていると、不意に目の前に天から枠が降りてくる。様子を窺うように触れたり、枠の中へ身体を入れて身を乗り出したりする。けれどその枠を超えることはできなくて。そうしている間に枠はまた天へ昇って行って、剛さんは自由に踊ることを取り戻す。そんな今目の前にある出来事。

それと後半で上カメラと気まぐれ(かのよう)に上目遣いで視線を合わせながら、ステージ左手側でくるくると踊る剛さん、色香が途轍もなかった…初日は本当に訴えかけるものがあって視線に熱があってどこか必死さも感じて。2日目は少しだけ余裕があられてこういう堂本剛好きやろ?たまんないやつやろ?と心の奥で思われているような、不埒で蕩けて少しだけ乾いている癖に途方もなく艶めいた、そんな視線でした。

剛さんは歌うこと、踊ること、演奏すること…一度に2つ以上のことができないと仰っていました。このパートでは歌うことを一度手放しているからこそ、揺れ踊る剛さんを拝見することができました。剛さんのダンス途轍もなく、途方もなく好きです。出来事が起きてしまってから初めて、踊る剛さんを拝見できたことが本当に本当に嬉しかった。

これだけの日を跨いで来たのだから

イントロ、 1音目、真っ暗な中で確かアカペラで。「悲惨な出来事なんて あるのが当たり前じゃない」このフレーズが、まごうことなき、他でもない剛さんの声が、歌声が。空間に響いて、鼓膜に伝わって脳内へ届いた瞬間に嗚咽が出そうになってすんでのところで口を押えました。両目の端からぼろぼろと最早勝手に涙が零れて。視界が霞むからとpartyの時も、今日のOPも堪えた涙が止められなかった。

去年光一さんとの静かな攻防戦の結果(@日経エンタ)ソロコーナーができて、その際はアリーナツアーでは「街」を歌ったものの、今の堂本剛の本流である音楽には触れなかった。ドームではその曲すらセトリから抜けていて。そこには一線があった。

それが今年、東京ドームという場所で、KinKi Kidsファンの前で堂本剛の半ば中核となるような楽曲を全身全霊で歌う剛さんがそこに居た。この置かれた環境で、どんな気持ちでこの曲を選び、消耗する耳や頭や神経を抱えながらどんな気持ちでこの曲を歌い込めたのか。想像では測りきれなくて。初日は特に、2人の曲以上に歌う回数が多いこの曲だからか、感情を、魂を込めて。旋律を意識しなくてもどう歌えばいいか全身が覚えているから。発症後剛さんは否応なしに頭で歌う、まずは音楽を成立させるためにきちんと歌っているのだろうなと思う瞬間が多かったけれど、この曲は本当に心から、魂から歌う堂本剛のお姿が久しぶりに目に焼き付いた。NaNaの振りもコーラスさんがされていて、歌詩のアレンジも、フェイクも、耳のことが起こる前の剛さんを素直に思い出すような、それでいてこの悲惨な出来事を一歩一歩歩み乗り越えようとする新たな剛さんを目の当たりにするような、相違するけれど、その両方を感じた。

神様どうかこんなにも音を愛する堂本剛という御仁に音を返して差し上げてください。たくさんのことを諦めて、その諦めすら切り捨てず自らに内包して歩んできた剛さんへ音楽だけは、それだけはどうか綺麗にお返しください。祈ることが何になるのかわからないけれど、特に初日の魂を振り絞るような歌唱を見て。公演後、そう思わずにはいられませんでした。

 

*硝子の少年

昨年のコンサート、 2人のソロパート明けは薔薇と太陽。これからのKinKi Kidsを象徴するような楽曲が据えられていました。今年はほかでもない硝子の少年、2人の始まりの曲が据えられていました。1人と1人が2人になって、唯一無二のデュオに成る。

お二人が衣装転換している最中オーケストラだけで硝子の少年が演奏されているのですが美しかったな~サビが ♪がっらっすのっしょーおっねっんっじーだいをっ 的なスタッカート(というのだろうか)なリズムが豪華でさ…ほんとにこのコンサート、ライブ音源販売した方がいいと思うんですよ…お2人の声が入っていないパートも。凄く贅沢でした。

 

ボクの背中には羽根がある

16日はこの辺りから剛さんが相当辛そうでした。額に汗が滲んで、眉間の皺が解けなくて、ヘッドホンを相当回数触り、軽く浮かせて全体の聴こえとヘッドホンからの聴こえを繰り返し繰り返し確認して。あと何曲、何曲と必死で数えながら、歌声を紡ぎだしていたのかなと思い出します。その状況でもステージを降りない剛さんのお姿を祈るような気持ちで見詰めていました。

17日は少し辛そうなシーンもありましたが、16日に比べると多少歌いやすさはあられたのかなと思います。

 

*愛されるより 愛したい

昨年もあった前後シフト (陽炎など)で、光一さんが上段でゆったりと踊ります。いつもの振り付けではなかったかなと思っていて、いつもの踊りは2人の時に踊るもの、なんて考えられて新しいダンスをしていたのかなと思いました。

この辺りからアップテンポな楽曲に入ってきて、やはりバラードと比べると歌いづらさが相当にあられたのかなと思います。自身と対話しながら、音の正確さを探し求めながら1音1音当てていくような。

 

*DESTINY~Secret Code~DESTINY

1番と大サビ、その間にSCという構成でした。光一さんは引き続き上段に居て、特に17日楽しそうにしていらっしゃったなぁと思い返します。健さん堂島くんとにこにこぴょんぴょんしていたり、コーラス隊の皆様と笑顔で歌っていたり。剛さんは音を拾い拾い紡いでいます。剛さんが発症されてから、光一さんはわざとらしいくらい楽しそうにふるまっている瞬間があられるな、と思います。きっとこれも光一さんの気配りだなぁ、この方の無言実行する力ほんとうに凄いな…といつも思います。いつかの未来、どうか剛さんが光一さんのように音を楽しみながらコンサートができる日へ辿り着けますように。

 

*Family ~ひとつになること

 光一さんの挨拶があって、最後の曲。剛さんは挨拶をしませんでした。それをどんなことを話して事前に決めたのか。図ることはできませんが、きっと光一さんのやさしさや配慮やそういうもの…剛さんが謝る言葉を発させたくなかったのかなと想像しています。partyの時も、剛さんがごめんなさいという言葉を言いそうになると遮って。それが光一さんの剛さんに対する思いなのだと感じます。謝罪をしてほしいわけでもさせたいわけでもなくて。むしろ通過点として乗り越えたい、そういう気持ちが透けるような。

 

全部だきしめて

 アンコール1曲目。おふたりともに白い衣装で登場です。シンプルに皆さんの手拍子から入ろう、という掛け声で観客席の手拍子から光一さんのギター1本で曲が始まります。17日は光一さん自身でクラップ→観客が合わせてクラップ→あかんはやい!と文句を言う光一さん→なんやねんやチンピラか!と突っ込む剛さん なんてほっこりするやり取りもありました。

 

*Next to you

 光一さんが今のKinKi Kidsを重ねたりすると言う曲。ご本人からキンキの曲を自分たちに重ねるという言葉を聴く日が来るとは思わなかったなぁ…。胸に染み渡るのです。

 

薄荷キャンディー

最近光一さんを筆頭にお気に入りな気がする曲。「薄荷の匂いの運命のひとさ 僕の目は君しか映らない」KinKi Kidsにとって、互いがそういう関係であれば。

KinKi Kidsの歌はぼくときみが現れると2人のことを重ねてしまうのがデュオの特権だと思いますが、この公演はほんとうにそれを強く感じました。普段は受け手がそう勝手に思っているだけですが、Next to youで光一さんがそんな風に語るので、ほかの曲も言葉では表さない愛情を自らの歌で相手に伝えているように。感じてしまうのです。

 

 

KinKi Kidsは今年も東京ドームで20回目の冬を迎えることができました。一文書くことは容易ですが、それを実現するためには剛さん光一さん、バンドメンバー・オーケストラの皆さん、関わられたスタッフの皆さん…ほんとうにほんとうに沢山の方の血のにじむような努力があってこその2日間だったのだと。心底思います。剛さんがどうしても叶えたかった20回目の公演、きっとほんとうにほんとうに辛い時間もあったと思いますが、この2日間が現実に叶ったことを心から嬉しく、有難く、奇跡のような現実であると。そう思います。

年末の音楽特番を経て、次は大阪公演。9年振りのカウントダウンもあります。どうかお2人がお2人らしくそこに立つことができますように。心から心から祈って、その日を迎えたいなと思います。