The love that breathes

例えば空を見上げるような.

燈火(ともしび)

2020/2/14(Fri.)
Endless SHOCK
13/70公演 伺って参りました。

 


アンサンブルの方々が一新、ライバルにはKAT-TUNの上田くんが抜擢。引き続き、美波里オーナー、うめリカ、つ~ゆ~(こっしー、ザキさん)、寺西くん。ライバル側には新たな後輩・初めましてのジュニア、高田翔くん・椿泰我くん・松井奏くん。
キャストの大半が入れ替わった20周年のSHOCK。Endless SHOCKという世界を、舞台を、命の場所を。そこにいらした全員が一人も緩むことなく、彩り形作り成し遂げようと、真摯に向き合っていらした姿がとても印象的でした。

 

歌に関しては、全員が歌うシーン、その歌声に「ひとつになりたい」というキャストの強い想いを感じる瞬間がありました。一体感は今以上にこれから増すのだと思います。稽古で大切にしてきた1音1音、発声の仕方や音の切り方、そういった「歌う上で大切にすること」を皆さんがひとつひとつ指さすように踏みしめながら、数々の音楽が披露されたように思います。

その意味では踊りはこれからもっともっと一体感が出ていくのだと思います。所作を記憶を再現する次元・それぞれがそれぞれの踊りを全うする次元から、半ば身体に染み付いた自然なそれになる・全体の踊りが一つになって意志を放つところまで。本番踊り込み続ける度に、程に、世界観は確りと確かな表現に辿り着くのだろうなあと思います。仕事が繁忙期に入るのでこれからの舞台をもう観に伺えないことが兎角残念でならないのです…。

 

光一さん、また舞台俳優としての表現が上手く厚くなられていましたね…?!!発声の仕方が、シンプルに舞台俳優さんが下方から厚みを持って響かせるそれに、色目なくなっていたと思います(舞台観劇経験があるわけではないので、素人感覚120%の感想です)。台詞も歌も。歌はなんかこう、ファルセットを捨てて、地声に振り切った発声法にしたのかなって。ファルセットは短くまとめて。初めて観劇した2017年は、正直声がまとまると美波里さんの声が一つ抜けて目立っていた印象があるのですが。今年はそれに光一さんの声が並んでいました。New York Dreamでのオーナーとコウイチのデュエット、めちゃめちゃ素敵だったなあ…ほんとに…。

光一さん、SHOCKを観劇するたびに進化されていて、毎年目を見張るんです。なんていうかさ、一般的に41歳、20年続けてきたら怠惰とか過信とか、そういうものに人は塗れちゃったりもすると思うんです…けど光一さんはそういうことに靡いたりなんにもせずに、毎年衰えを露わにする素振りもなく、進化し続けていらして。カンパニーを、己を率いて舞台の中央に立ち続ける堂本光一という存在に瞠目する。

 

コウイチの衣装がすこし変わっていた!ONE DAYのときは白ジャケットに黒地白線ストライプに黒のボトムス。リカも淡い桃色?の長袖ワンピースをウエストマークしていた(かな…合ってる…?)。ほかのキャストは色の違うGジャン系だったかなと。至極個人的にはこのシーン、若いころから仲間としてカンパニーで切磋琢磨してきた主要キャスト達が、青年の群像劇的ムードを醸しながら未来を想うシーンに見えていて。 その意味では、コウイチが(同時にリカも若干)一人大人びたジャケットを、大人の色味を出したのがなんかその群像感を逸していて違和感だな…と思ったりした。端的に言えばコウイチ(とリカ)だけ年上に見えちゃったんだな。仲間としての並列でなく(個人的な感想です(重ねて))。

蘇ったシーン、赤いGジャン(ぽい衣装)×白タンク×黒ボトムス衣装、ジャケットのかたすぎずゆるすぎずな質感すきだった…!登場して、誰かきた~隠れよっつってピアノの鍵盤部分蓋の上に徐に横たわるコウイチをみて笑った…( ´艸`) 頭向かって左に置いて、ピアノに身体預けるみたいにぼろっと横たわって(なぜか右脚をピアノに巻き付けたいとばかり若干上げていた、可愛い)ばれた~的にかる~く言うのいいよね。笑 そのあとリカの背中に巻き付いて←隠れ続けようとしたり(勿論すぐばれる。笑)。シーンの重さとコウイチの振る舞いの軽さの絶妙なバランスがいいよね。SHOCKって実はこういう天秤もよくよく図られていてさ、光一さんの脚本力に舌を巻きますよね。

 

新たにライバル役を務めた上田くん。会見の時点で驚き発表感があって、若かりし頃SHOCKに出ていて、それはよろしくない態度だったそうで、幕降りた瞬間に光一さんに相当に怒鳴られていた…その節は本当にすみません…!なんてやり取りを紹介されていましたが。今年から、SHOCKの公式Instagramが設立して。光一さんの「稽古中何してんのってなっちゃうから(大意)」なんて言うコメントもありつつ、新しい場所が設けられていて、時代が進んだことを感じた中で。上田くんが稽古するシーンも映るのですが、その映像もそうだし、雑誌での光一さんのコメントもそうだし、いまとても真摯にSHOCKという場所に、舞台に向き合っているんだなあとひしひしと感じたのでした。

舞台の上でも、オラオラでガラ悪い言葉遣いも駆使しながら、まっ黄色のスーツ(@リカへの告白シーン。後日日経エンタで、歴代ライバルのコミカルスーツ(ゼブラ柄とかエルヴィス白スーツとか)が紹介されてて、タツヤのわざとらしい黄色もいいコミック感だった~光一さんがこの色と仕様を選んだコメント読んで流石~と思った)とかコミカルな台詞も入れ込まれて。そんなキャッチーなシーンから、コウイチへの素直な尊敬が歪んでいって、だんだんとくすんで澱んで。ぎらぎらしたソロシーン(いつからかその時のライバル役にあったオリジナル曲が新たに作られ披露される場になった。黒×紫でざくざく裾が乱れる上田くんの衣装、女性ダンサーさんのポールダンスのパフォーマンスもあったりとか…上田くんによく合ってた)、そして腹にタトゥーを這わせた悪役衣装でぎらぎらと黒い感情へ支配されてしまった様を見せて、大階段の上まで辿り着いてしまって。2幕からは苦悩と後悔に苛まれる弱弱しい姿を晒して、ひととき魂となって蘇ったコウイチと光を紡いで、CONTINUEを歌うラストシーンまで。

わっと書いてしまったけれど、まだまだ走り出したばかりなので、細部に魂を宿している最中とも感じたけれど、上田くんがこの舞台に心身を賭して、全うして向かっている様子をありありと感じました。コウイチとの年齢の近さ(兄弟くらいで見られる差)もストーリーに合ってた。

 

コウイチとライバル、という視点では、前回観劇したコウイチとウチは陰と陽、と表されていて。コウイチとタツヤは、直と曲のイメージかなあ、と初見では思いました。上田くんはダーティーな表現が上手くて、内くんは後半劣情に塗れていたけど、上田くんはもう少し素直に後悔して、コウイチの志を折ってしまった自分を苛んでいるようだった。

 

うめリカ、2年目でいろんなことが達者になられていた~。歌声や台詞がコウイチ、オーナーに続いてよく通る。個人的なリカ像って、おきゃんで盲目という意味を含めて一途で。そんな像に、2年目うめリカはみえるなあって勝手ながら思いました。身長の塩梅も丁度いい感じ。贅沢を言えば女子感少し抑えて妹感増すと嬉しい(個人のエゴですご放念ください)。いっこだけ気になったのは、街に繰り出す時のピンクニット×白ミニスカートでおみ足足首上までぱーんと見えてる感じさ…可愛いは可愛いのだけど、30しゃいのリカちゃんは何歳のイメージでそのお衣装なの…市井でもそんな装いのひといない気がするけどいつの設定なの、どなたの嗜好…?←(あっブロードウェイはそんな感じなのかな、ただの無知かもしれない…。)

ビバさんは変わらずパワフルでお美しく、舞台上でもSHOCKの母でした。黒基調で金の刺繍が少し入った、胸元だけ空いたドレープの美しい新衣装(両胸のラインとってVに空いた胸元とそれでいてつけ襟に黒蝶ネクタイって素晴らしい)、すごく素敵でした…熟練の美、培われた魅力から放たれる美…そこには美がある~だったな…。流れで書くとこの並びで着てる光一さんの装いもすごくすごく好き。美しい黒に、ジャケットの襟に華美な金の刺繍。大人の余裕と華やかさ。

お話を美波里さんにもどしまして。いっこ、コウイチが最期に命を燃やすシーン、今年からオーナーとリカが和装で母娘の舞を披露するのですが。その後の純白お衣装だったかな(どっちだったかな…違うかも)、オーナー普段は麗しのショートカットなのですが、なんか襟足にウィッグつけて髪伸ばしていらしたように見えたような。ほんと個人的には、伸ばすなら襟足にちょっと長さ足すんじゃなく、もっとふあっとエレガントな感じがさらに素敵だったな~なんかこう、後からつけた感を感じてしまった。勝手にです…!

 

つ~ゆ~、寺西くんは前を向き続けるコウイチ、だんだんと揺れ崩れていくタツヤをしっかり安定して支え・ご自身もキャストとして輝いていらしたなあ。コウイチもライバルも物語の中ではどこか不器用で、けれどそれをしっかりとらまえて、橋渡ししたり受け止めたりしてくれる大切な存在。MAから受け継がれてきたポジションだけれど、ふぉ~ゆ~はこの先どれくらいこの場所に立ち続けてくれるかな。4人ともにどんどん活躍を広げているから。次を担う存在にまだ巡り合えていないSHOCKだけれど、大丈夫、と思っていていいかな。

新人ジュニアくんたち、フレッシュでまだまだこれからすくすく育っていくのだろうなあ…!芝居も演技も歌も、すごい環境で培っていく彼らなのだと思います。雑誌のインタビューで光一さんが今年は素直とか、真っ直ぐ吸収するジュニアを選んだ(大意)と話されていて、確かに舞台を拝見して、全うに努力してそこに立つ彼ら、を感じました。ラスト、キャスト紹介のところだったかな?衣装早着替え一人間に合いきれなくて、首元(ネクタイ締める位置)がとちゅう~で出てきてちょっと可愛かったな、揃ってお辞儀した後、二人が間に合わなかったの~?とちった子そうなんや~(照れ笑い)的な会話をしてる雰囲気を感じて微笑ましかったな…(*´`)

 

先に触れてしまったけど、今年SHOCKの公式Instagramアカウントが設立しました。意図や経緯は先に書いたけれど、いろいろと規制することでタレントを守ってきたジャニーズが、どんどんと変化する時代に対して、少しづつ間口を広げていって。そんな流れの中で、SHOCKという長く続いてきた場所にもこんな扉ができたこと、きっと光一さんの尽力もあったのだろうと思います。制作発表や稽古中の様子(梅ちゃんから贈られたどピンクでえんどれすしょっく、って平仮名で書かれたジャージ姿の光一さんとか、殺陣中の光一さんの視界とか)や、過去の歴史、公演後は舞台の様子(本番も、こっしーのおはようございます~!!!タワマンも)を垣間見せてくれたり…。でとあら動画上がっててさあ、ここのオマージュ大好きだよ…絶望してしねって光一さんに言われるのさいこうですよね…これを聴きたいがためにSHOCKを拝見してる面も〇割ある← 今年改めて拝見して、お衣装胸元がブラの気配ばりにおっきく空いてるるな~~てみちゃった(多分大きな振りでも支障ないようにとか早着替えとかの関係とかだと思うけれど)。魂が抜けたようにふうっと揺れたと思ったら、一転藻掻き苦しみ苦悩する様に惹き込まれるよ。あとその点ではジャパネスクのバトルだって、光一さんの身体の奥底から絞り出される地響きのような呻き声も大いにげきやばですよね…普段あんなにしゅっとしたりちょけたりしてる人とおんなじひとなのにな…げきやばだな…(昇天)

個人的蛇足だけれど(打ってて思い出した)、2019年年末KinKiコンにこの年1回だけキンキの現場に馳せ参じる友人(現在は主にeighter)と参加したのだけれど、公演後友人が「光一さんってかっこよかったんだよね…さいきん♪きゅきゅきゅきゅきゅるっきゅ(※ぶんぶぶーんでの某お店の店員さんがするパフォーマンスを真似る光一さん、のやつ)てする印象ばっかだったから」って開眼したみたいにきらきらしみじみ言ってて、そうなんだよねこのひと凄いひとなんだよね…って公演や舞台でスポットライトの真中に立ち続ける様をみていつもおもうんだな…。

20周年ということで他にも力が入っていて、日比谷シャンテに20年の新聞記事をパネル掲示していたり(今年のネタバレだけ回避して最初から最後まで読んだら2時間くらいかかった)、メッセージボードが設けられり(観劇同日観に行った時点でもびっしり)コラボメニューがあったり。あと外にあるゴジラ像が、リボンフライングを模して両腕に赤布を模した構築物を絡ませていたり!

グッズも、クリスタルの中に光一さんが彫られ、赤青白で光るオブジェ(結構なサイズ感、重量みたいだった)が作られたり…。ポスター自体も、SHOCK20thのロゴだけというシンプルさ。特別な年だ、って公演以外からも様々感じる。

 

‪ラストシーン、今までは命に続いて燃やし尽くした魂が散って、それを抱きかかえるライバル、という場面があったけれど。今年の光一さんは一度仲間たちとの光に包まれて、それからもう自分の姿が見えていないそれぞれの姿を見遣って(タツヤがリカに、リカがコウイチへ贈ったネックレスを手渡す姿、含意あったなあ…)、静かに解けるように桜の大木が抱く闇の中へ消えていった。
コウイチの最期の言葉、一語一句を覚えていられない自分が憎い‬のだけれど、「ねえ光一さん、それは、その言葉達はジャニーさんがいま世を離れる時に遺される大切な人達に思って願って祈ったことなんじゃないかなあ、それを光一さん、代弁されていませんか…?」と論拠なく祈りのように思い浮かべずにはいられなかった。
大切なひとが落命する瞬間を、大切な人達に囲まれて魂を離すシーンを変えたこと。ジャニーさんのその日とそれまでの時間がそうさせたのではないかと。思わずにいられなかった。

 

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2020年2月16日現在。

蔓延る新型コロナウイルスの所為で、SHOCKは2月28日(金)~3月10日(火)の期間、その後15日(日)まで、重ねて19日(木)まで。休演の措置が取られています。

この間、光一さんはブログ(「SHOW MUST GO ON」)の更新を

27日、6日(会議をしているよう)、8日(休演延長)、15日(グッズ通販決定)、16日(15日帝劇打ち合わせに訪問)、

と、頻度を多く重ねられています。

また更新Instagramでも、なんと3月10日にメインキャスト勢揃いでインスタライブ@帝劇 が実施されました。すっぴん私服(キャメルカラーのジャケットに白インナー、黒のボトムス)の光一さん、フリートークに舞台の床面のバミリを紹介したり。貴重な時間でした。あとはフジテレビ系列のRIDE ON TIMEで前編後編放送されたり!全編は稽古に密着してました…うれしい。

 

光一さんは魂を抱いて壁を乗り越え行動されていて(インスタライブもグッズ通販も、容易に叶うそれでなくて)。まだ世界は渦中にあって。

カンパニーとスタッフと観客と…SHOCKを愛するすべての方へ早く福音が鳴りますように、と、何もできないなりに、祈る日々です。

 

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加えて。いま、2020年3月20日。3月21日(土)にフジテレビ系列の緊急音楽特番にSHOCKカンパニーとして収録出演(@帝国劇場!すごいです。)が決まりました。8分間を心待ちにしています。

そして今日。一度舞台を再開する発表があった後、昨晩の専門家会議の発表を受け、再度本日の公演中止が決まりました。光一さんはすぐにSMGOを更新して、自分の意向が強い中止である、舞台演出上リスクの高い公演である、と綴ります。そして文中に、舞台を愛し、カンパニーを愛しています。/愛するファンの方や 愛する共演者にリスクを負わせて舞台に立たせる事は今の状況で自分にはできない と言葉を置きました。SHOCKという場所に人生の一部を20年間賭してきた光一さんにとって苦渋で辛辣な決断をも、己の責任とする(きっとそれだけではないと思います)光一さんの心に、精神に、有り様に、敬することしかできません。

災禍が世界を変えていく、日々できることを全うする、その中に叶うこと、叶わないことが横たわっていく。

21日特番出演にあたり、おそらく帝劇で事前収録した際に撮影した告知映像。今朝めざましテレビで放送されましたが、そこで話す光一さんの言葉。「春をぶっ飛ばして 夏が来ちゃうのかなって気もしますけどね」って。ほんのりと未来を照らす言葉。叶う日々までどうか、どうか辿り着けるように。

 

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2020年3月22日(日)USAチーム以外(帰国指示が出てしまった)、アンサンブルもみんなみんな揃って。帝劇で、リハーサルもなく、スマートフォンのカメラで本編の多くの楽曲を披露。

2~3時間。ピントが合わないことも、回線速度が追い付いていかないことも。それでも、歌い踊るカンパニーの姿がそこにありました。全公演完売御礼する、そんな貴重な公演を、無料で、相当多くの場面をSNS上で生中継する。すごかったです。そもそもインスタでの動画配信すら、数分間しか許されていないものを、インスタライブという媒体で、惜しげもなく。オープニングも合戦も階段落ちも夜の海もCONTINUEも。光一さんはこの時間を実現するまでにどんな交渉を、言葉を、精神を沢山の大人に積み重ねてきたのだろうか、と思います。希望を頂いた気がします。困難な状況ででも、show must go onを体現する光一さんと、帝劇の方々と、カンパニーの皆様から。

 

世界は今だ混沌の中にあります。それでも希望を模索する、ワクワクするなんて(不謹慎な意味ではなく、限られた今の中でどんな風に工夫をして、エンターテインメントを叶えていくか)仰る光一さん。私たちは一心に貫くその光を、これからもつよく深く感じて、生きたいのだと思い想う日々です。