The love that breathes

例えば空を見上げるような.

HYBRIDに鳴らそう唯一無二のFUNK

HYBRID FUNK / ENDRECHERI 初聴。


其処彼処に堂本剛が居て、ENDLICHERI☆ENDLICHERIが居て、244 ENDLI-xが居て、剛紫が居た。名を変え時を駆けた剛さんが表したかった世界は、こんなにも洒脱で、力の抜けた、流れるような言葉の数々とメロディだった。漂うアンニュイさは堂本剛の本質のひとつであり、深海で身体をうねらせ泳ぐエンドリケリーのように焦りや衝動は咥えて脇にやって今を揺蕩っていた。時折溢れる吐息に赤と青を歌う、歩みだしたまさにその時の剛さんが惹起されて。あの頃を経て超えて辿り着いた今、メロウさは大人の余裕、それでいて核心にせまる、そんな音楽だった。

ENDLICHERIのように攻撃的でなく、244 ENDLI-xの醸すポップさは横へ避け、剛紫ほど悲観せず。肩の力を抜いて、仲間と微笑みながら、それでも魂はとめどなく響いて。今を命を愛を歌う堂本剛がここにいた。怒りを飼い慣らし悲しみを手懐けみな内生させて、緩やかに軽やかに時に濡れて時に明確な言葉とメロディを纏って今堂本剛は音楽をしている。この音楽が産まれた時とは身体の状況が異なってしまうけれど、どこかそれをも達観し飲み込んで薄く微笑めるような、強さと優しさを備えた堂本剛がここにいる。私達の愛した、己の愛し方を知った、ハートフルでハイブリッドな音楽と堂本剛がここにいる。